※新型コロナワクチンについて(2022.3.13更新)※
新型コロナワクチンの接種について、よくお問い合わせがありますので、現状の方針と院長の考えを記載させて頂きます。

現在当院では現在新型コロナワクチンの接種は行っておりません。
接種を希望される方は、市から送付された案内に記載されている医療機関へお問い合わせ下さい。

大前提として、当院で接種を行っていないのは、当院が小児の新型コロナワクチン接種に対して消極的・否定的な立場だからではありません。
自身のクリニックで接種をしていないにも関わらず無責任な発言かもしれませんが、院長個人の意見としては、どちらかと言えばお子さんでも接種して頂いた方がいいと思っています。
一言で言えば、予防できる病気は予防しましょうということです。
しかし、現在たくさんのお子さんに受診して頂いており、発熱外来を含めた一般の診療に加え、通常のワクチンやアレルギー外来、健診等の診療枠の確保もままならない状況で、物理的に新型コロナワクチン接種のための時間や人員の確保が困難なため開始できない状況にあります。
今後時間的、人員的に接種できる余裕ができましたら開始したいと思っておりますが、現在のところ見通しは不明です。

ところで、5歳~11歳のお子さんに新型コロナワクチンの接種は必要なのでしょうか。
皆さんも様々な情報を見聞きし、大変悩んでおられると思います。
新型コロナワクチンに限らず、如何なるワクチンにも副反応、副作用というものは起こりえます。
100%安全で副作用のないワクチンは存在しません。
接種するにあたって、ワクチンを接種することのメリットと副反応のデメリットを天秤にかけることになります。
言い換えると、接種しない場合の感染リスクあるいは感染したときの重症化リスクと、副反応のデメリットを天秤にかけることです。
言うまでもなく、これまで定期接種になっているワクチンの全てにおいて、接種のメリットが副反応のデメリットを凌駕するからワクチンは存在できているのです。
ただ、新型コロナワクチンに関しては、これまでになかったmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンということと、長期的な副反応が不明であることが皆さんの一番の不安なのではないでしょうか。
mRNAワクチンとは、ウイルス蛋白の一部を作り出す設計図で、細胞内に取り込まれることで新型コロナウイルスの感染に関わるタンパク質の一部を作り出し、免疫応答を誘導することで実際のウイルスからの感染を予防しようというものです。
決してmRNAが自分の細胞の遺伝子に組み込まれてしまったりするものではありません。
長期的な副反応が不明であることは否めませんが、新型コロナウイルスに感染した場合の長期的な予後も不明であることは同じです。
稀にワクチンによる重篤な副反応の報告もある一方で、「お子さんの新型コロナウイルス感染は軽症であることが多い」と言われますが、一部には重症化するお子さんがいることも事実ですし、先日基礎疾患のない未就学児の死亡例の報告もありました。
今後別の変異株が流行した場合にはお子さんでも重症化が増える可能性も否定はできません。
社会全体で感染を予防し、拡大を防ぐ、重症化を防ぐことが大切ですが、その負担をお子さんに強いるのかという意見も耳にします。
もちろん予防接種には社会全体の感染拡大予防としてお子さんにも接種をという側面もありますが、一番はお子さんを新型コロナウイルス感染から守りたいか、重症化を予防したいかにつきると思います。
特に基礎疾患のあるお子さんは接種して頂いた方がいいと思います。
新型コロナワクチンの接種は決して強制でも義務でもありません。
接種した場合、接種しなかった場合、よく考えて頂き決めて下さい。

以下に、公的機関からのお知らせや考え方と、NPO法人VPDを知って子どもを守ろう会の考え方のリンクを貼っておきますので参考にして下さい。